さし歯は、残った根の中心に穴をあけて心棒付きの人口歯を差し込む治療法です。さした歯が抜けやすく、歯の根が折れやすいという欠点があり、現在はほとんど実施されていません。
現在の主流であるクラウンによる歯冠修復では、「コア」と呼ばれる土台を作り、歯根に固定、その上に見える部分である人工の歯冠を被せます。「土台+被せ物」というしっかりした構造であるので安定感があり、以前のさし歯に比べてずいぶん外れにくくなっています。
根の治療が終了した歯にクラウンを装着するには、通常3回の受診が必要となるでしょう。
1回目はコアを埋めこむ為に歯を削って形を整える処置を行います。型どったら歯科技工士がそれを元に模型を作成しコアを作るのです。
2回目の受診でコアを装着し、歯科用セメントで固定します。そしてクラウンを被せられる形にコアと歯の両方を削り形を整えます。クラウン形成をした後、再度型をとります。歯科技工士はコアと同様の手順でクラウンを作成します。
クラウンが出来上がると3回目の受診です。クラウンをコアに被せ、ぴったりはまるように調整します。装着に違和感などが無ければ歯科用セメントで固定して終了となります。
受診間隔は1~2週間程度。治療がスムーズに進んだとしても、完了するまでには2週間から1か月ほど要するでしょう。