歯の再生治療で使われる歯周組織再生剤の「リグロス」は人間由来のたんぱく室を人工的に生産したものですが、他にもエムドゲインゲルと呼ばれるたんぱく質が主成分で和解豚の歯胚から抽出されたものもあります。
リグロスの主成分である「FGF-2(塩基性繊維芽細胞増殖因子)」は、傷が出来たときにからだの中で放出される成長因子なのです。それは、血管内皮細胞の増殖促進と筒状構造への組織化を促す機能を持っているため、血管の修復に役立ち、傷の治癒にも重要な役割を果たしています。
実はこの「FGF-2(塩基性繊維芽細胞増殖因子)」ですが、着目され始めた30年ほど前には床ずれなどの治療薬として開発されてきた過去があります。その後再生の効果が骨にもあることがわかったことで、歯周組織の再生治療への実用化が進められてきたと言われています。
それではなぜこの「FGF-2(塩基性繊維芽細胞増殖因子)」には、こうした再生機能が働くのか。「FGF-2(塩基性繊維芽細胞増殖因子)」には骨の細胞にはじまりセメント芽細胞や繊維芽細胞などを活性化する働きがあり、こうした働きがセメント質の再生や、結合組織、並びに骨の再生にも役立っていると言われています。さらに、新しい血管を作り、壊れてしまった歯周組織に栄養を与えてくれるので、再生のスピードがより早まるとも言われています。
しかし、これまで日本ではこうした薬剤を開発した経験がなかったことで、10年以上リグロスなどの歯周組織再生剤の有効性や安全性についてを研究し確認してきたそうです。
現在ではその効果がある程度確認されてきており、フラップ技術だけの治療よりも回復効果があるという話も聞きます。
また、同じ再生治療でもエムドゲインゲルという歯周組織再生剤とリグロスでは保険の適用外かそうでないかで違いがあります。
エムドゲインゲルを使用して行った再生治療の場合、自費で支払わなければならないため、自己負担額がおよそ15万円程度に上ります。
一方リグロスを使用して行った再生治療の場合は、健康保険が適用されるため、自己負担額はおよそ8千円で済ませることが出来るのです。
そのおかげで多くの方に歯周病治療や再生治療の門戸が開かれたのではないかと思います。
もし費用の面で再生治療に踏み出せないと考えていた方がいたら、リグロスを検討してみてください。
私が住んでいる茨城の歯医者でも歯の治療を受けられたはずなので、調べてみようと思います。