歯というのは一度抜けてしまったりするともう元に戻すことが出来ないので、なるべく健康な歯を維持することが大切になってきていると思います。健康な歯を保つためには事前に歯医者に行って歯のメンテナンスを行うことで歯科予防を促すことが出来ます。
例えば、歯周病が進むと歯垢によって歯ぐきなどが炎症を起こして腫れ上がったりしてしまいます。そうなると、「歯周組織(セメント質、歯肉、歯槽骨、歯根膜の総称)」が次から次へと破壊されてしまいます。その歯周病の治療として行われてきているのは、「フラップ手術」と呼ばれるもので、これは歯ぐきを切り開くことで歯の根元部分を綺麗に清掃するというものです。この手術を行うことによって、歯ぐきの奥深くに潜んでいた歯石や歯垢を排除してあげれば、炎症で腫れ上がってしまった歯ぐき周辺も改善させることが出来るようになるはずです。
これはあくまで歯槽骨がある状態のときに有効です。もし歯槽骨がすでに溶けてしまっている場合は、元に戻すことが難しくなるので、再生治療が必要になってくると思います。
そこでここ2~3年ほどで販売されはじめたのが「リグロス」という歯周組織再生剤です。この「リグロス」と呼ばれる再生剤を使用して再生治療を施す場合は、健康保険が適用されるという嬉しい点もあります。
この再生治療の方法ですが、まず歯ぐきを切り開き、露出した歯根の表面をきれいにした後、歯槽骨が溶けてしまったところに歯周組織再生剤「リグロス」を塗ります。そのあとに歯ぐきを元の状態に縫合し、10か月程度待ってレントゲンで骨が再生されていることを確認が出来れば治療は終わりです。
ちなみにこのリグロスですが主成分は「FGF-2(塩基性繊維芽細胞増殖因子)」と呼ばれる人間由来のたんぱく質を、人工的に生産したものだそうです。
再生治療に限らず、歯の治療と聞くと痛みを伴うことも少なくないと思います。しかし現在では、無痛治療も発達してきていると言われており、無痛治療を取り入れている歯医者さんも増えてきました。私が知っている茨城の歯医者では、インプラント治療や無痛治療など様々な治療への配慮をしていると同時に患者一人ひとりの悩みを理解することで、より治療中の痛みの軽減につなげるように心がけていると聞きました。
こうした治療に関して、医師が使う器材だけではなく、患者の声を聞くことがこれからは大切になってくるのかもしれませんね。